アジアティック ハイブリッド種の中でも花弁の先が桃色、中心部が黄色の鮮やかなバイカラーがきれいな銘柄「ハートストリングス」を育ててみました
![liliummaculatum deborah01](https://engeiguide.com/wp-content/uploads/2021/06/liliummaculatum-805x1024.jpg)
こんにちは。ユリの妖精をやらせていただいています、デボラでございます。ユリはお好きかしら? もともと野生のものだけど、華やかで優美な花姿ですね。なんといっても花が大きくてダイナミック。それでいて冠婚葬祭の添え花としても使われるくらい品があるのがユリ。「いいスジしてるね」とよく言われますが、もともとスジのいい花に、300年以上前から様々な品種改良や交配がされてきたユリの品種バリエーションはとても豊富です。その分類には種々ありますが今回はそんな中でも「アジアティック・ハイブリッド」と言われているユリをレポートします。スカシユリというのはこのハイブリッド種の総称でもあるということね。丈夫で育てやすく、花色もおもしろいものが多いのですよ。
- 1/3スタート球根植えデボラ
植え付けは本格的な寒波が来る前がベストなんですが、最近は温暖化の影響なのか、年内植えでも発育がいいようで。
- 2/7発芽しない!デボラ
植えてから一カ月、なんの生命反応も確認できませんね。でも大丈夫。寒風の当たらない土中では今頃せっせと根を張り、芽を出す準備をしているのです。球根のパワーを信じていただきたいわ。
- 3/14発芽!デボラ
待つこと1月半。春の暖かい日差しを待っていたかのように、ピクリとかわいい芽が出てきます。どっこい生きてた土の中ですよ。
- 3/21葉の形ができ始めるデボラ
かわいいピンク色の芽がまるでアンテナのように暖かさを感じたら、堰を切ったように成長が始まるのです。寒くないので安心したのか、色も春らしい萌黄色にチェンジしてきますよ。
- 3/28葉が成長。数も増えだすデボラ
まるで果物のヘタのようなキュートな葉が、それもとめどなく湧き出てきます。葉の泉が湧いているようですね。
- 4/4葉が巨大化デボラ
いよいよ4月に入ると成長のスピードもグングン上がってきます。ああ、しかしまるで南洋の裸子植物のような風合いですね。野生のユリと違い、かなり葉の大きさ、数がボリューミーです。
- 4/11茎が伸び、草丈が伸び始めるデボラ
そういえばこの3か月間、「茎」の存在を忘れていたような気がします。今から。今からですよ茎が伸びるのは。
- 4/18茎がグングン伸びる!デボラ
思い出したかのようにグングン伸び始めました。それにしてもこのボリューム。そもそもユリってこんなにボリューミーだったかしら? とよく言われます。はい。これがアジアティック・ハイブリッドでございます。
- 4/25まっすぐに直立伸長デボラ
「ユリというより、クリスマスツリーに見えたよ」と、道行く人に言われてしましましたが確かに鬱蒼とした葉の様子はクリスマス飾りをつければそれなりに見えるかもしれません。でもユリなのです。
- 5/2もしゃっと成長デボラ
園芸用の品種とはいえやはり特徴的な「直立不動」の立ち姿はユリならでは。太陽の光があたると思わず茎が、腰のあたりをくねらせてダンスしそうです。人間ぽくも見えてきました。が、ユリなのです。
- 5/9葉と葉の間隔が広がり、ユリらしい外観へデボラ
「ああ、この形になりたかったのね」とこれまた道行く人々に言われています。あくまで完成形はユリです。パイナップルのヘタでも、ソテツでもクリスマスツリーでもありません。でもいろいろな草に勘違いされてしまうほど、スカシユリの葉茎というのは原種に比べるとグラマラスなのでしょう。ここへきてもまた「この観葉植物、なんて言う名前なのかしら」と道行く人に言われています。ユリなのです。
- 5/16つぼみが出現!デボラ
辺りがすっかり暖かくなってきた5月も中ごろ、いよいよ待ちに待ったつぼみが登場です。
- 5/23長さが短いつぼみが成長開始デボラ
「なんとかナッツの実?」と道行く人に言われ始めました。普通のユリのつぼみは細長いイメージがありますが、そこはそれ、スカシユリならではの、ナッツのような形のつぼみの成長を見るのもまた一興です。
- 5/30つぼみが成長デボラ
最初は長さが短いつぼみも、成長してだんだん長くなってから咲くのでは? と道行く人が呟いていますが、長細くならないまま大型化していくのでした。
- 6/6つぼみ、真上を向くデボラ
狼が天に向かって遠吠えするような雄々しいスタイルです。そう、スカシユリの仲間は真上に向かって咲くタイプのユリなのです。
- 6/13開花!デボラ
紅の縁に、黄色い花弁は皮をむいたリンゴのようなおいしそうな色です。原種のようなうつむいたラッパ状態とはかなり違う形は、まるでハイビスカスを見ているようだといわれます。華やかです。さあ、まだまだこれからつぼみが咲き始めますよ。
球根は発芽までが長く、少々不安になるが発芽してからは力強く成長する。もともと野草なので病気・害虫にも強く、手間もかからない。
育成難易度:★☆☆☆☆