独特のくねくね&もしゃもしゃ葉! 花や種のできかたもじつは少し特殊!? カーネーションの知られざる一面にちょっと驚きます。
![カーネーション ステラ01](http://www.engeiguide.com/wp-content/uploads/2021/01/carnation01.jpg)
ある意味、最も名前が知られている「母の日フラワー」カーネーション。でもね、上品でアーティスティックなギザギザ花びらのあのカーネーションの葉ってどんな形だったかしら? 意外に花の形しか知られていないけれど、じつはこれでかなりの変わり者。外見の美しさだけでなく、その生態の面白さまで理解してくれると、とてもうれしいな。あ、申し遅れましたわたし、カーネーションの妖精・ステラです。
- 4/11スタート種植えステラ
カーネーションの花は知っていても、種がどんな形なのか知っているかな? 独特のホイップクリーム型の、黒くて小粒でかわいい種なのです。
- 4/19発芽!ステラ
発芽までは一週間ほど。わりと早く芽が出るのです。
- 4/26双葉出現!ステラ
双葉はいたってノーマルでしょ? 最初は普通にふるまって安心させるのです。
- 5/3本葉が湧き出る!ステラ
ひょこっ、と遠慮深そうに本葉が出ます。ふつうは本葉は双葉より大きいものが多いですがこの遠慮具合をみてください・・・。
- 5/8本葉、2ペア目。ステラ
2ペア目の本葉です。4枚も本葉が出ているのにまだ双葉のほうが存在感があるという、ひじょうに控えめなわたしです。
- 5/17本葉3ペア目出現!ステラ
ようやく本葉の数が揃いだしました。少し細長くて、根元から先端までの太さが変わらない独特の「日本刀型」です。
- 5/23くねりだす!ステラ
このまますくすくとまっすぐ育ってくれると誰もが思う中、やや人生を踏み外すわたしです。葉がくねくね折曲がりはじめ、また葉と葉同士がお互いを意識せずに四方八方に向かって伸び始め、全体にもしゃっとした感じになってきました。
- 5/31葉と葉が絡みだす!ステラ
気が付いてみると葉の数がかなり増えているんですが、相変わらずの支離滅裂な感じ。「しっかりしてそうだと思ったけど、実は片付けのできない女」とはわたしのことです。
- 6/7明るい色の薹が立つ。ステラ
丸二ヶ月、くねくねと地面を這っていたわたしですがここでいよいよ上へ伸び始めます。すこしは背筋をしゃんと伸ばせるでしょうか?
- 6/14茎ができ、上へ伸び始める!ステラ
上へ伸びるのはいいんですが、葉の一枚一枚も長くなりはじめ、しかもさらにくねくね具合も増してきたので怪しいですよね。まるで宇宙植物のようですが、すみません、わたしカーネーションです。。。
- 6/20葉の数が増え、高さも増すステラ
どんどんもしゃもしゃになっていきます。
- 6/28茎の成長完了ステラ
急に思い出したように背が伸び始めたわたしですが、わずか2週間ちょっとで「大人の背の高さ」に成長しました。さてつぎはお待ちかね、お花の準備に入るのです。葉はあいかわらずもしゃもしゃです。
- 7/4つぼみができるステラ
カーネーションのつぼみは茎の先端部に、まるで森の小人のお帽子のようにチョコンとつきます。もしゃもしゃの葉とは対照的に、かわいいですねとよく言われます。もしゃもしゃの葉と対照的に、です。
- 7/12次々につぼみがつきはじめるステラ
つぼみラッシュです。これもまた思い出したように一斉にできはじめるのです。
- 7/19開花!ステラ
最初に一凛、そして一凛、しばらくしてまた一凛と、なぜか少しずつ開花していきます。つぼみは一斉にできるのに、開花はぽつりぽつり・・・基本的に変わり者なのです。
- 7/26開花アラカルトステラ
赤、深紅、ピンクに白・・・。このあいだまでのもしゃもしゃの得体のしれない葉植物、から一転して華やかなフラワーの仲間入りです。八重に咲く重厚な花弁、見事な色彩美、モザイクアートを思わせる独特のギザギザシェイプなど、まさに母親への感謝を伝えるに相応しい、贅沢で愛に満ちた花、それがわたし、カーネーションです(自画自賛)
- 8/1受粉ステラ
開花と同時に、どこにいたのか蜜蜂が羽音を立てて花弁に群がります。愛ある光景ですね。
- 8/8種は根元にステラ
カーネーションのもうひとつの特徴として、受粉したあとの種のつけかたがまたちょっと変わっています。ふつうは実ができるものですが、カーネーションは花の根元部分がそのまま種房になるという無駄のないつくりです。
- 8/15種房完成ステラ
右のピンクのカーネーションに注目です。すでに受粉がおわり、花の根元がふくらんで種房になるところですが、ここで言いたいのは、「受粉が終われば、もう着飾る必要なし」という割り切りのすごさです。ふふふ。受粉さえしてしまえばもう深紅やピンクのお化粧は不要。 ぷいっと花は落としてしまって、そしてまた実直な種房と、もしゃもしゃな葉だけになるのです。永遠にこの美しさと添い遂げられるという幻想を抱くのはナンセンスということですね。
- 8/23種をばらまいて終了ステラ
受粉したら種を作って、ゆらっと種房の口を開け、ばららと種をバラまいたらハイ終わり。真夏の炎天下で氷が溶けるように、速攻で枯れておしまいという、この変わり身の早さが魔性といわれる所以です。
発芽もよく、世話要らずで生育も旺盛。虫害や暑さにも強く、水やりを欠かさなければ8月でも開花可能。
育成難易度:★★☆☆☆